長谷川

ウィッチの長谷川のレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
4.0
ロバートエガースらしさ満載な今作。
ひとまず特筆したいのは、その絵造りの美しさ。色彩やカット、何よりも構図がとても魅力的で見ているだけでも楽しめる作品となっている。
またその画の魅力を際立たせるのが、この監督特有の「間」の作り方。素晴らしく美しいカットを、まるで自分が絵本をじっくりと眺め、ページを捲るかの如く絶妙なテンポ感でシーンが進んでいく。長くもなく短くもないその「間」が、この世界の空気感を上手く表現している様に感じた。
終始、色彩の浅いダークな雰囲気ではあるのだが、そのテーマ性と相まって童話の様な雰囲気も纏う独特な映画であると思う。

内容としては宗教的なサスペンス。
日本人にはあまり馴染みのないテーマ故に理解し切ることは困難ではあるが、とりわけ楽しめないと言うわけでもないと思う。
正しいかは分からないが、基本的な新訳聖書や魔女、悪魔に関しての知識さえあれば最低限は理解できるはずだ。

とても纏まりがよく素晴らしい映画であった。
血を吸ったプラチナブロンドはとても美しい。
長谷川

長谷川