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天使のくれた時間のkarmapoliceのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
3.8
The Family Man:ブレット・ラトナー監督、デヴィッド・ダイアモンド、デヴィッド・ウェイスマン脚本、ニコラス・ケイジ、ティア・レオーニ出演、ダニー・エルフマン音楽、ダンテ・スピノッティ撮影、2000年作品。「素晴らしき哉、人生!」をモチーフに「もしあの時、違う道を選んでいたら?」をテーマに描いたファンタジー映画。

意外と楽しめた。13年前に空港で別れたジャック(ニコラス・ケイジ)とケイト(ティア・レオーニ)の物語。まあ中盤に2人のマルチバースのようなファンタジーを観せてくれるが、この物語は悪人が登場しないし、地獄を味わされたり、大きな苦悩に悩まされることも無い。どちらの世界も魅力的だし素敵な生活だと思うばかり。教訓やメッセージ性としてはあまり正しい受け取り方ではないかも知れない。しかしケイト(ティア・レオーニ)は終始抑えた感じの自然なムードで魅力的だし、ジャック(ニコラス・ケイジ)も程良いダメ振りで、あり得ないけど割と共感し易い男性にも思えてしまう。

ストーリー的には見覚えのない2人の子供と犬とケイトとの庶民的な家の生活が魅力的に映るかどうかが、この作品の肝だと思う。そこをティア・レオーニの演技力で巧く引っ張り、そこそこ魅力的に映っていた様に感じた。メッセージ性としての深掘りはなく物足りないものの、ある意味皮肉にも全編ほのぼのとしたファンタジーのようにも思えたので、けっこう満足。ラストシーンもけっこう素敵で、エンディングのSealのThis Could Be Heavenが好み(笑)観て良かったと思う。
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