ぶりりん

蒲田行進曲のぶりりんのレビュー・感想・評価

蒲田行進曲(1982年製作の映画)
5.0
銀ちゃんに会いたくて小遣いの続く限り何度も映画館に通った。今でも自分にとって風間杜夫さんはセンスギラギラの銀ちゃんだ。

70年代演劇界の寵児つかこうへいの戯曲をヒットメーカー深作欣二で映画化。
つかへい劇団の看板役者風間杜夫、平田満をそのまま配役したのもよかった。主役は松竹のスター松坂慶子だけど、蒲田行進曲は銀ちゃんが肝だ。今ならモラハラDVの極みみたいなキャラを嫌みなくこなしてみせた風間さんのハマり役。

つかへいさんの戯曲の中でも映画にピッタリなお話で舞台は新撰組の撮影現場。
ラストの階段落ちに向かって翻弄されまくる大部屋俳優ヤス。彼の一世一代の大芝居は、映画ならではの緊張感でクライマックスに相応しい。
同じ深作監督で映画化された自由劇場の「上海バンスキング」は、吉田日出子ありきの戯曲だったので映画はあまり振るわなかったように思う。

久々に見たけどやっぱりめちゃめちゃ面白かった。松坂慶子さんは綺麗なうえに脱ぎ惜しみしない!最後はヤスと一緒に泣きながら「銀ちゃん、カッコいい」と呟いてました。
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