ぶりりん

アシュラのぶりりんのレビュー・感想・評価

アシュラ(2012年製作の映画)
4.0
70年代の漫画で育った世代ですが、ジョージ秋山と永井豪は当時も別格のセンセーショナルっぷりだったと記憶しています。そんな「ゴミムシくん」「アシュラ」や「バイオレンスジャック」を小学生が普通に読んでた時代(^^)

それでも当時は太平洋戦争を知る大人が身近に大勢いたので、何となく戦争はまだこんなもんじゃ無かろう、みたいな気持ちも子供ながらあった気がします。
校長先生が南方のジャングルで泥水啜ってカエルで飢えを凌いだなんて話も普通に聞けたし。

人間の本質は生々しい、キレイ事じゃ済まないっていうのを子どもにも分かるような漫画に描いてくれたジョージ秋山先生は偉大だ。
で、久々に先生の作品をアニメで観ましたが、エッセンスそのままに今風のスピード感もあってとても良い出来だと感じました。それにアシュラを吹替た野沢雅子さんが素晴らしかった。
生まれたことを呪い嘆く少年アシュラの魂の叫び。思春期の少年の搾り出すような感情を当時80に手が届きそうな御大がやってるんですから。まさにレジェンドの名に相応しい!

水木のアニキが亡くなり、レジェンド声優さんの声も段々と聞かれなくなって往年のアニメファンは淋しい限り。唯一無二のお声を持つ野沢さんにはぜひ長生きして活躍していただきたいですわ。
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