ゴン吉

喜劇 急行列車のゴン吉のレビュー・感想・評価

喜劇 急行列車(1967年製作の映画)
4.0
日本国有鉄道の職員を中心とした人間ドラマを描いた喜劇列車シリーズの第一弾。 
渥美清が主演、佐久間良子がマドンナを務め、鈴木やすし、大原麗子、楠トシエらが共演。  

日本国有鉄道(国鉄)で専務車掌を務めるベテランの青木吾一(渥美清)は、東京駅17時発、佐世保・長崎行の寝台特別急行さくら号に乗り組み出発する。一泊二日の行程の車中で、さまざまなハプニングが次々起きる.... 

今は無き国鉄時代に人気を誇った長距離寝台特急列車を舞台に繰り広げられる人間模様を描いた喜劇。
EF58機関車が牽く20形客車の寝台特急ブルートレインが懐かしい。
携帯電話がない時代に車中から車外の人に連絡を取るのに電報を打つのが味わい深い。
新婚さん、泥酔して夜中までどんちゃん騒ぎをする女性グループ、スリ、車掌が若いころ片思いを寄せていた女性などと乗り合わせ、ちょとしたハプニングが起きながらも終点の長崎に到着する。
終着地では平和記念像、オランダ坂、グラバー園などの名所が舞台となり観光気分も味わえる。
仕事を終えて帰京した青木は、今度は特別急行富士で西鹿児島に旅立つ。浮気疑惑で途中駅から奥さんが列車に乗り込んでくる。乗客の妊婦が急に産気づくなどのトラブルが生じるが、それを夫婦で乗り越えて二人で終着駅に到着する。
鹿児島では桜島が噴火せずに静かに二人を出迎える。
「おとうちゃん 何してんの はやくはやく」 
長距離寝台特急はさまざま人々の人生を運んで出発していく。 

2024.8 BS松竹東急で鑑賞(よる8銀座シネマ)
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