妻に先立たれ、母と娘2人を養うことに全てを優先させた平侍が、理不尽にも次々と命に関わる極限状態におかれながらも、次々とかいくぐっていくお話。
以下ネタバレ気味
▼藩の命令で、討ち入りをしに行った相手が、これまで理解されていなかった主人公にとっての、本当の理解者であるとわかるところがおもしろい。
▽一旦討ち入りがなしになるんじゃないかと思われるぐらい、打ち解けてからの斬り合いというのが揺さぶられる。
▽すぐに斬り合いが始まるのではなくて、一旦緊張を解いて、互いに心の交流を交わした後に斬り合うから哀しみが強調される。
▽出会いが最悪なほど、ふたりは実は最良の理解者であるというシナリオのパターンを短い時間軸のなかでやっている