「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」に備えて再鑑賞。
本作「序」をいつ観たのかの記録が残っておらず、「破」は公開から2年も経ってからDVDで観ている事から考えると、当時個人的にはそれ程注目していなかったと思われる。
エヴァは一度完結したし、周囲の噂からも、「序」はTV版のストーリーを踏襲しているらしいと聞いたからだろう。
制作陣は、これをリメイクとは言わず、リビルド"再構築"と称した。
一見するとTV版と大きな違いはない。
それでも、デジタル撮影や3DCGをふんだんに活かした画力の美しさには度肝を抜かれた記憶はある。しかし、それでも今から14年も前となる2007年のそれは、今にして観るとまだ粗い。
地球の総人口の約半数が死滅したという「セカンドインパクト」から15年—— 。国連直属の特務機関「NERV(ネルフ)」最高司令、碇ゲンドウに呼び出された、息子碇シンジはNERVが開発した汎用ヒト型決戦兵器・人造人間「エヴァンゲリオン」初号機に搭乗するよう命じられ、巨大な謎の生命体「使徒」と対峙する事を迫られる—— 。
TV版では、天使の名前を冠していた使徒達は、ただ「第◯の使徒」と呼称されるよう変更されている。
第4の使徒(TV版では第3使徒サキエル)が、第3新東京市に現れた際、その構図を観た時に、「ああ、庵野さんって特撮が好きなんだなぁ」と今回しみじみ感じた。もう、それはウルトラマンの構図とそっくりだったから。
それにしても、シンジくん。
エヴァに乗るのが嫌で嫌で仕方ないんだね。
まぁ、怖いし、痛いし、何で自分が乗らなきゃいけないのか意味わかんないよね。
でもね、シンジくん。
「乗りなさい!!」by ミサトさん。
「誰の為でもなく自分の意志で乗るのかどうか決めなさい」by ミサトさん。
これはもうただひたすら凡庸な中学生が、いきなり地球規模の使命を受けて、駄々をこねながらもその運命と向き合う物語。
古参のエヴァファンとしては第6の使徒(TV版の第5使徒ラミエル)のヴィジュアルがひたすらアツイ!!多種多様に変容するプリズムの様な形状変化がめちゃんこ美しい!!
そして後半のヤシマ作戦は、毎度胸が高鳴る。
エヴァンゲリオン零号機のパイロット、第1の少女、綾波レイについて。TVシリーズからだけど、個人的にはあまり好きじゃない。
シャワー後に遭遇して、シンジくんが押し倒した格好になって胸にお触りしちゃうシーンとか、どんな顔すればいいかわからないと言ってレイが笑顔を見せるシーンとか、それこそTV版でも鉄板のお決まりシーンだけど、制作陣のあざとさが透けて見えるから好きじゃない。
でも、そんなレイが、「破」以降、どんどん変わっていくのも、新劇場版の醍醐味とも言える。
尺も短く、TV版とストーリーに大きな変化が見られない事を考えると個人的にはそこそこな印象の幕開け。