歩く肉

陽炎座の歩く肉のレビュー・感想・評価

陽炎座(1981年製作の映画)
4.8
再見。以前観た時は視覚的な情報ばかりしか頭に入らなくてどんな話なのかイマイチ要領を得なかったけど、改めて観ていろいろ整理できた。妖艶で仄暗く情念でギットリ。エッセンスと言えるくらい、情緒を凝縮している。鈴木清順の空間設計がやっぱりめちゃくちゃ好き。松田優作を起用したのも大正解だと思う。下手すれば漂っていきそうなくらい抽象的で夢幻な世界をほどよく引き締めていて、バランスがいい。自分はどういうものが好きなんだっけって途方に暮れるときは、何度もこの映画に立ち戻りたい。
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