やはり悲しい物語である。
前作の二年後に続編として制作されたが、
跡目を継いだマイケルが勢力を伸ばす続編と、
前「ドン」のヴィトーのシチリア時代からアメリカ移住後、「ファミリー」を確立していくまでの物語を、
時間を越えて、並行に描いていく演出が当時画期的で、何故裏社会でのし上がっていくかを観せつつ
同時に、ヴィトーとマイケルの統率力の差、時代の差、をまざまざと観せつけた。
その後に「ゴッドファーザー・サガ」という未公開シーンを加えて時代順に進めた420分にわたるTVシリーズを観たのだが、やはりヴィトーの時代から、一作目までが素晴らしく、マイケルの時代から急にトーンダウンしたので、この並行の演出で無かったら、オスカーも取れたかどうかわからない。
ラストシーン。「ファミリー」みんながヴィトーの誕生日のお祝いに行く。
一人部屋に残るマイケルの背中越しの「ハッピー・バースデー」。
この二人の人生を物語っていて素晴らしかった。
