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招かれざる客のsensatismのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
3.3
2021/9
パパを見ていると理論の枠内を飛び越え現実を目の当たりにしない限り差別の真実は伴わないってことがよくわかるな
今の社会でもこういうパパみたいな人ゴロゴロいるのだろうな 面接に身体障害者がやってきたとき、妻の姓を夫婦の名字にしたとき、きっと理論と実情の間で逡巡して己の中にある差別心と向き合うことになる

映画が公開される約半年前の1967年6月まではアメリカ17州が異人種間の婚姻を法律で禁じられていた
黒人の描かれ方に関して、白人の真似した黒人ってもはや黒人ではなくないか?とまいっかい疑問に思っていて、この映画のジョン(シドニー・ポワチエ)も御多分に洩れず白人が気にいるような完璧なキャラクターだった 
けれども、マイノリティがマジョリティになる為にはまずは集団内の主流を身に纏ってからじゃないと自らのアイデンティティの確立までの道のりは厳しいのかな、これが正攻法なのかなーって思ったな
異人種間の結婚を推し進めたのではなく、思いとどまらせた映画だという意見もあるけど

・大きくなるまでずっと幸せが
 服を着たみたいに
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