ダイヤモンド

レッズのダイヤモンドのレビュー・感想・評価

レッズ(1981年製作の映画)
3.0
第一次大戦のただなかで、支配者階級の搾取に目の当たりにして行動するジャーナリスト、ジョン・リードと、作家志望の妻ルイーズ・ブライアンの激動の半生を描く。

特徴的なのが、当時を振り返る関係者たちの証言をさしはさむというスタイル。
結局リードの闘争は身を結ばなかった。しかもその後あまり知られることもなく、時間の流れに埋もれてしまった。しかし当事者の証言が度々はさまれることで、一人の男がいかに国を思い、民衆のために闘ったのか。その妻がいかに彼を理解し、支えたか。そして後に、どのように評価されたかが、よりリアリティをもって描かれる。そこにアメリカ人ならば無論、我がことのように自国の歴史を想起するでしょう。でも日本人のわたしにはそのような政治思想のこと(無知であるのも含めて)よりも、単純に反戦家の一人の男の情熱、女の愛に心を動かされました。