レッズの作品情報・感想・評価

「レッズ」に投稿された感想・評価

2021年87本目
皇帝からブルジョワへ、ブルジョワから労働者へ

出来事は、語る人によって見え方が異なる。
語られる全ては主観だから。

ウォーレン・ベイティを主役にすると、彼が演じるジョン・リードの主観になってしまう。
だからこそ、監督であるウォーレン・ベイティは当事者達のインタビュー それも、いろんな思想を持った人達をこの映画に盛り込んだんだろうなと。
ロシア革命

ジャックニコルソンが、清水アキラがマネする谷村新司みたいだった。
R

Rの感想・評価

3.8
ウォーレン・ベイティが、195分にわたって描きあげた実在したアメリカ人ジャーナリスト兼コミュニスト兼運動家であったジョン・リードの半生の物語。大作。

1981年のアカデミー賞で12部門ノミネートされ、監督賞(ベイティ)&助演女優賞(モーリン・ステイプルトン)&撮影賞(ヴィットリオ・ストラーロ)が受賞。
ウォーレン・ベイティは、プロデューサー、監督、脚本、主演と気合いが入っていたので、さぞや嬉しかったのではないだろうか。

自分が学生時代に観た時は、3時間15分のこの映画、内容がよく理解できず、全く面白くないと思った。
その理由が、この映画を久しぶりに再び観て、なんとなく判った気がする。
まず、どちらかと言うと叙事詩的な映画であり、ロシア革命などを描いているにも拘らず、「登場人物の行動理念は映像と科白から読み取れ」的であるのだ。唯一参考になるのは、時々表記される「年号と場所」ぐらいか…。

また、時々挿入される(当時を実際に経験してきたと思われる)老人たちのインタビューから、当時のジョン・リード、彼の伴侶的存在だったルイーズ・ブライアントなどについて語られるのだが、老人たちの発言は各人の主観的発言であり、必ずしも客観的表現になってはいないことも、物語を判りづらくしている一因という気がする。

さて、肝心の物語は、ジャーナリスト等であるジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)と、フェミニストの作家であるルイーズ・ブライアント(ダイアン・キートン)の恋愛物語が、ロシア革命を背景にして描かれる。
ルイーズ・ブライアントは「自由恋愛」をモットーとしているので、ジョン・リードとも知り合いの男=ユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)とも肉体関係を持ったりする。しかし、ジョン・リードが複数女性と関係したと話すとブチ切れるルイーズ・ブライアントの姿を見て、「自分は自由恋愛なのに、相手の男は自由恋愛しては駄目なのか?」という疑問が湧く。

ロシア革命の実際の歴史に関する知識が、自分には乏しいので、見たままを「そういう事実があったのか…」と思うしかないが、以前チャン・イーモウ監督作品を立て続けに観ていた時に文化大革命(文革)を勉強してみたように、ロシア革命の背景に関する著書を読んでみようと思ったりする気にさせてくれる映画だった。
昨日見た「ゴッドファーザーPart2」も長かったけど、本作も長い長い…
共産主義やロシア革命の知識が乏しくても何とか最後まで見ることが出来たけど、後半になるほどテンポが悪くなっているような感じだった。主演2人のケンカのシーンはなかなか凄まじかった。

アカデミー賞助演女優賞のモーリン・ステイプルトンよりも抑えた演技のジャック・ニコルソンが印象に残った。


2021-273
1981年の映画であるが、当時、これほどまでに政治的に鋭い映画が公開・製作されたのは嬉しい驚きで、こうした映画が作られたこと自体が革命(Film on a Revolution Was a Revolution Itself)と評する記事もあるがうなずける内容。
実在の人物、ジョン・リードが主人公で、彼は第一次世界大戦のアメリカ参戦を“利益profit”のためと切り捨て、労働者の地位向上の為に活動、ロシア革命に賛同していく。アメリカを含む資本主義国はロシア革命を自国に拡がらないようにするために妨害、またアメリカ国内でも労働運動を不当に弾圧する様子が描かれる。ロシア革命前後のアメリカの労働運動は描いた映画として貴重で、当時の資本家・覇権主義のアメリカの問題は現代にも通じるものがある。
リードの恋人であるルイーズ・ブライアント(演ダイアン・キートン)と、若き日のノーベル賞作家ユージン・オニール(演ジャック・ニコルソン)とのニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジでの演劇活動などは当時の世相がわかる場面。他に歴史的人物としては、活動家の先輩としてエマ・ゴールドマンが登場。彼女がロシアに追放され、ロシアで幻滅する様子などが描かれる。ロシアの政治家ではレーニン、トロツキーらも登場するが、直接物語に関係してくるのはグリゴリー・ジノヴィエフ。この他、映画の随所に挿入される当時を知る実在の人物の短いインタビュー発言は、映画に歴史的裏付けを与えてユニークかつ効果的。ちなみにジョン・リードは、史実ではチフスが死因だが、当時、戦時にはチフスで多数の人が死亡した(映画ではチフスのことには触れられていない)。
本作では、ジャック・ニコルソン(役名オニール)が抑えた演技でダイアン・キートン(役名ルイーズ)に対して大人の姿勢で接するのが魅力的だが、以下のセリフは切ない。

What a heartbreaker you are, Louise.
牛猫

牛猫の感想・評価

3.7
高まる労働運動の中、政治意識に目覚める新聞記者ジョンリードの生涯を描いた話。

アメリカが社会主義に傾倒していたらどうなっていたんだろう。
選挙は4年ごとに大衆を騙すアヘンというセリフが言い得て妙だと思った。

彼の熱意や信念は伝わるけど、それだけではどうにもならないこともある。

このような活動家の人って家庭がおざなりになりがちなのかな。本気で世の中を変えようと思ったら私生活をある程度犠牲にするのもやむを得ないのかもしれない。ウォーレンベイティにダイアンキートン、ジャックニコルソン。今となってはハリウッドの大御所3人のドラマも見応えがあった。

列車の中で乗り合わせたおじいさんとジョークを言い合うのが素敵。

せっかく居場所を手に入れた党内でも少数派になってしまうのが悲しい。

ロシアもアメリカも帰国に協力してくれず、フィンランドで拘束される始末。待ち続けた妻の心労は相当なものだっただろう。
耐えかねて自ら助けに行くって凄すぎ。サラッと描かれていたけど、ここだけ切り取っても一本の映画になりそう。

政治家ではなく新聞記者が声を上げたことに意味がある。権力者の悪事を許さず、弱い立場の人の味方になる。ジャーナリズムってこうあるべきだと思うんだけどな。残念ながら今の日本では失われつつある光景だ。
近代歴史・社会の礎であるこの濃い内容でも、歴史の一瞬…光輝一刻の為に全てを投げ打つ儚さと「揺るがした10日」がもろく崩れ去り、最も大事なものを知り得る。

現在では愚行が目立つ全体・共産・社会主義を「革命」と称し人生を賭けた彼らの初志は、後に一個の傲慢から破綻していく、理知している我々は戒め思慮深く見極めを。
夫婦喧嘩は役者の大きな才能のひとつだと思う

ウォーレン・ベイティ
「レッズ」

他人の喧嘩って面白い。

喧嘩の場面なんて、どの国に映画にだって存在しますが、アメリカ映画の夫婦喧嘩は格別に面白い。

相手に尽くすだの、大人しくするだの、妥協するだの、ましてや命令に従うだのといった振舞いに甘んじるアメリカ映画のヒロインなど存在するわけがない。

自分に手に入らぬモノはない、と信じてやまなかった大富豪ハワード・ヒューズだって最後まで掌中に落とせなかったのはキャサリン・ヘップバーンだったのですから。

「レッズ」という長尺映画が傑作でも何でもないのは明らかですが、とにかくこのふたりの喧嘩は理屈抜きに面白かったです。

喧嘩するふたりがニューシネマのプレイボーイ、ウォーレン・ベイティとアル・パチーノやウディ・アレンと浮名を流したダイアン・キートンなのですから役者不足なわけがありません。
アメリカ人の使う言葉の味わい

当時の関係した方々が語っています。
共産教はどうでもいいのですが、労働組合とその様子が知りたくて見ました。陰謀論も不要。
ウォーレンベイティ監督の見解に共感します。
誤解があるようですが、ウォーレンベイティ監督は、自ら泥をかぶることでジョン・リードを明示しています。
列車の場面も正にそれです。

固い題材ですが、ドラマでどんどん見せます。
名優陣の超人的演技には驚嘆。
長~いけど、大変な密度。この上ない仕上がりなので、何回かに分けて見て下さい。
メッシ

メッシの感想・評価

3.7
ジャーナリスト夫婦が社会主義に傾倒していき、時代に世界に翻弄される話。

重厚で長い話だけど、途中のドキュメンタリーインタビュー部分が良い起点となっていて苦なく観れる。

ロシア革命とか社会主義とか共産主義とか歴史を絡めて色々出てくるけど、軸がしっかりと男女の愛憎劇なので難しいことはない。

なんだかんだと異性への愛情が一番大事なのでは?という感想。

あと見終わったあと色々と歴史の勉強をしてみたくなる。
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