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トム・ホーンのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

トム・ホーン(1980年製作の映画)
3.3
実在のガンマン、トーマス/"トム"・ホーン・ジュニア(Thomas "Tom" Horn Jr、1860年11月21日 - 1903年11月20日)の晩年を描いた西部劇。
トム・ホーンの自伝をもとに主演のほか製作総指揮も務めたスティーヴ・マックィーンの遺作。
監督は ウィリアム・ウィアード。
原題:Tom Horn (1980)

1901年、
かつてジェロニモの投降に貢献し西部に名を馳せたガンマン、トム・ホーン(スティーブ・マックイーン)も老いを感じさせる年齢となり、ワイオミングに流れついて、牧場主ジョン・コーブル(リチャード・ファーンズワースワース)のやっかいになる。
牧場組合のお偉方は、コーブルを通して、牛泥棒を追い払う仕事をトムに請け負わせる。
ところが、昔ながらのやり方で殺人鬼のように泥棒たちを残酷に射殺するトムの姿に町の人たちが冷ややかな目を向けるようになると、お偉方は殺しを依頼した事がばれることを恐れるようになる。
そんな中(1901年7月18日)、14歳の少年が射殺される事件が起こる。
目撃者はいなかったが、トムが持っているのと同じ銃経のライフルで200 m離れた位置から撃たれたことから、トムは容疑者として逮捕される…。
そして、1903年11月20日…。

「死ぬのが怖いか?
ああ、怖いね。
俺は自由を奪われるのが怖いね。」
「俺は殺すか殺されるかの人生しか知らない男だ。」

誰が少年を殺したかは歴史の闇だが、この作品では、トム・ホーンが無実の罪を着せられたものとされている。
なお、罠にはめる側の一人、連邦保安官役はビリー・グリーン・ブッシュ。
撮影中に癌を告知されたマックイーンが自分の死と重ね合わせて、新たな生き方を探すことができずに終焉を迎える古い西部の男を、小学校の女教師グレンドレーネ(リンダ・エヴァンス)との恋と別れを絡め、枯れた美しい映像を背景にじっくりと演じている。
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