ドルジ

太陽を盗んだ男のドルジのネタバレレビュー・内容・結末

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「平凡な物理教師が自宅で原爆を作り上げ、政府に要求を始める…」
 この設定がまず面白い。『太陽を盗んだ男』というタイトルもセンスが良い。バンド「八十八ケ所巡礼」が同名の曲をリリースしており鑑賞後改めて聴くと、映画の内容に沿った歌詞と曲の雰囲気をより味わうことができる。
 「鬱屈で平坦な日常からの脱出」が1つのテーマであり、夏という季節が主人公を狂気に駆り立てるのに適している。東海村からプルトニウムを盗むシーンがめちゃくちゃで笑える。原爆を作るシーンは妙にリアルで良い。菅原文太があまりにもタフ過ぎるのも笑えるポイント。皇居前、国会議事堂内のシーンやお札ばら撒きのシーンがゲリラ撮影と後で知った。テーマも相まって現代では絶対に撮れない映画という点で価値がある。どうせ原爆は爆発しないんだろうなと思って観てたがちゃんと爆発オチで終わったのが良かった。あの内容なら爆発で締めないと納得いかなかっただろう。
 ラジオパーソナリティの人がぽっと出なのにやたら出しゃばってきて謎に協力的なのがイマイチだった。あと内容の割に上映時間が長いかな
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