『オッペンハイマー』を観て、クリストファー・ノーランすごいなぁ（素朴な感想）となったので過去作鑑賞。
これが実質的なメジャーデビュー長編第1作目ってマジっすか、となる完成度。「記憶が○分しか保たない」は擦られ倒している題材で、多くは恋愛モノで切ない感じに仕立ててくる印象だったけれども、いや、「信用できない語り手」でくるとは恐れ入った。
時間軸が逆行する脚本上、A→Bと観せられた観客は、BだからAになったのか、と自分の中で思い出して記憶を整理しなければならない。しかし、情報量が多くてほんの10分前のことが思い出せない。そうしてもがいている自分が作中のレナードと重なったとき、こいつぁすごいことだと大層おののいた。すごいことだよ。
