"記憶"について考えさせられた映画だ。
冒頭のポラロイドカメラで撮った写真が本来なら振ったら色や絵柄が浮き出るハズが逆に白く飛んでいく映像が物語を暗示する。
オススメ！という事で、観る前に何の予備知識もない状態で観て物語の構成に結構最初は戸惑った。ただ見終わった後は順に並べるよりもこちらの方が印象的にメッセージが伝わると感じる。構成を把握する事もこの映画の楽しみなのだろうからあえて詳細は書かない。
昔の記憶の上に新しいものが上書きされない不安な人間が最後？最初？にどういった行動を取るのか？自分が思いたい、そうであってほしい、勝手な整合性が取れた"現実"や"記憶"にしがみつき自分が描いた物語に安心したいのだろう。
病気でなくても、完全な"客観性"を伴わない"記憶"は誰しも主人公と同じになるんだろう。脚本構成、映像BGMなどどれも良かった。マトリックスのキャリーアンモスが妖艶であり、なぜか主人公の乗っている埃だらけのジャガーXK8がカッコよく見えたのは作品にハマったからか？
