Jimmy

陽気な幽霊のJimmyのレビュー・感想・評価

陽気な幽霊(1945年製作の映画)
4.0
デイヴィッド・リーン監督の初期作品。でも、綺麗なカラー映画。
映画タイトルどおり、幽霊が楽しいコメディ・ドラマ。

ある日、互いに再婚どうしの夫婦が霊媒師を呼んで「降霊会」を行う。
その夫婦、夫はレックス・ハリソン、妻はコンスタンス・カミングスが演じている。

夫婦は医者夫妻も呼んでおり、全員が「まぁ、インチキな霊媒師だろうが、やってみよう!」と降霊会をしてみると、夫にだけ聞こえる声は夫の7年前に亡くなった前妻エルヴィラ(ケイ・ハモンド)であった。夫以外の3人には聞こえない。
そして、医者夫妻は帰ってしまい、降霊会を開いた夫婦が2人となるが、前妻が幽霊として現れるのだが、夫にしか見えず聞こえない。妻は幽霊が見えないし、その声も聞こえない。そして、夫と幽霊が会話するのだが、妻には夫の発言しか聞こえないために、夫婦の危機に陥りそうな面白さ。
このあともドンドンと面白いことが起こって、意外な展開も素敵。

この「幽霊」は、テクニカラーで初めて撮影された幽霊で、「テクニカラー・ゴースト」と呼ばれるらしい。

後年のデイヴッド・リーン監督は、雄大さを見せながら人間ドラマを展開する傑作群を生み出したが、この初期作品は主に室内劇であるものの、とても楽しくてテクニカラーが不思議な幽霊を描いたなかなか見事なコメディである。
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