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陽気な幽霊のHKのレビュー・感想・評価

陽気な幽霊(1945年製作の映画)
3.4
『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』の巨匠デヴィッド・リーン監督の初期の作品。
原題は“Blithe Spirit”。Blithe(陽気な)Spirit(魂・霊魂)ですからほぼ直訳。
タイトルどおり幽霊が陽気なので全く恐くなく、よくあるハッピーエンドのスラプスティック・コメディかと思ったら、さすがイギリス製。途中から予想外にブラックでシニカルな展開に。

小説家の主人公夫婦は小説のネタ探しを兼ねて自宅に霊媒師を読んで降霊会を開きます。
降霊会は先日の『名探偵ポワロ:ベネチアの亡霊』でも見たばかりですが、本作では主人公の死んだ元妻が現れ後妻とひと悶着・・・

主人公はレックス・ハリソン(当時37歳)ですが、若い頃はこんな顔だったんですね。
『クレオパトラ』『マイ・フェア・レディ』以降の老け役しか知らなかったのでちょっと驚きました。こちらがプレイボーイ全盛期の頃の顔なんでしょう。
でも『マイ・フェア~』の時56歳と知ってさらにビックリ、もっと高齢だと思ってました。
ちなみに、この2年後の『幽霊と未亡人』でも幽霊役のハリソンを見ているんですが、顔半分が濃いヒゲだったのでその時は老け具合がわかりませんでした。

この時代、CGなんてもちろん無く、ちょっとした特撮が何シーンかあるだけですが、照明や風などいろいろと工夫が凝らしてありアカデミー視覚効果賞を受賞しています。
2020年には『ブライズ・スピリット~夫をシェアしたくありません』の邦題でリメイクされてるようですがそちらは未見。
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