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天国と地獄のtakatoのレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
4.3
とにかく全編引き締まった面白さを構築している隙のなさが見事。しっかり警察の頑張りが描かれているからこそ、犯人の狡猾さが引き立っている。重役共のぶっ殺してやりたくなるクズぷりも凄い。それにしも、上も下も反権力、若者の反逆ブームの時に、一切同情無しに犯人を断罪するのに黒澤の矜持が感じられる。血道をあげて頑張ってきた大人が、嫉妬しているだけの若造に負けてたまるかい!。本作における良い靴を作ること人生の意義である三船は、おそらく黒澤自身の気持ちを仮託したキャラなのだろう。もうちょっと三船の活躍が見たかったかな。
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