ピロシキ

影武者のピロシキのレビュー・感想・評価

影武者(1980年製作の映画)
3.4
1980年のカンヌ・パルムドールを「オール・ザット・ジャズ」と分け合った黒澤明の「影武者」。当時すでに世界的に確立されていたクロサワブランドに対しての評価だったのではと、思わざるを得ない。正直娯楽作品という点では全くと言っていいほど魅了されず、ただただこの「とにかく人と時間と金費やしてやりたいことやってやった感」に圧倒されたのみ。しかも本当に作りたかったのはこの5年後の「乱」であり、その助走段階として作り始めた結果その「乱」よりも長い3時間の超大作になってしまったというエピソードがインパクト強すぎる。しかも「乱」とは違って、こちらは歴史的大ヒット。世界のコッポラと世界のルーカスが「クロサワサーン」と寄ってくるという、只事じゃない現実が起こり得た時代の産物。それにしても、お馬さんたちみんな無事だったかしら。
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