しゆ

ミストのしゆのレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
4.2
宗教おばさんの気持ち悪さが際立ってて良かった。霧の中の化け物は恐怖心を煽るために姿は全く見せないものかと思ってたけどR15だけあってグロデスクな見た目でした。でも化け物がいても霧がなければ周りを一望できていたわけで、化け物はその不安を煽る明確なモノに過ぎず主題を『ミスト』に当てているのはよく考えられてるなぁと。
ラストの後味の悪さだけが切り取られがちだけど、宗教おばさんも最後の女性もそしてデイビッドも視点の問題で「主人公は絶対に正しい」っていう無意識な固定観念にとらわれている視聴者への皮肉だったり、人間が窮地に陥ったとき盲目的になるということを表していたりと様々なメッセージ性が込められた作品で面白い。
宗教おばさんに感情的になって2発目を撃ち込んでいなければ弾数は残って結果はまた変わっていたという事実に気付いたときは震えた。
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