再鑑賞。町に立ちこめる霧の中には…。胸糞映画といえばもはや定番ともいえるほど名があがる本作。衝撃的なラストばかり印象に残っていたが、襲われるシーンはこんなにグロかったかな？と久しぶりに見ると新鮮に感じました。ちっちゃい蜘蛛がバァーっと出てきたり巨大蜂に刺されたり、トラウマになりそうなシーンが多いのに案外忘れてしまっているのは、それ以上にスーパー内の人間達が極限状態に陥った状態でとる行動や、群衆心理の恐ろしさの方が頭にのこるからかも。そういった閉鎖空間での疑心暗鬼の面を考えると、冒頭の主人公の仕事部屋や住人の台詞に出てきたりもした「遊星からの物体X」にインスパイアされた作品なのかなと思いました。冷静にみると主人公の行動も落ち度があるなとも思えるが、特に初見ではそれに気付けないほどに宗教家女や言うことを信じない人々への嫌悪感が強く感じられるので、何度観てもラストは放心状態になってしまいます。確かに胸糞ではありますが、個人的には嫌いじゃない作品です。余談ですが、今年大雨で近隣の体育館に避難し、嵐が過ぎるのを待っている間に本作を思い出していました。
