本屋さんで働いていた時、映画化本は良く売れた。高杉良「金融腐食列島」もその中の一つだった。
当時若かりし頃の私は、経済小説なんて面白いの?と見向きもしなかったが、時代は流れ半沢直樹など日曜劇場が経済ものドラマをヒットさせ、私も会社で働くうちにそっち方面へのアレルギーは無くなった。
そして新NISAで投資の知識をつけ始めたタイミングで角川がYouTubeで2週間限定公開した動画が流れてきたのだ。
今なら、あの時この本が売れた理由がわかるかもしれない。そう思っての視聴でした。
おそらくわざとドキュメンタリータッチを意識したカメラワークと、役所広司を始めとした往年の名優たちの緊迫した演技は、ストーリーの背景の説明が無くても充分に見応えがあった。
最後にちょっとしたカタルシスが用意されているのもこうした経済ドラマが人気になる理由だろう。
バブル前後の空気感を知っているからより楽しめた気もする。昔、会社のオジサンたちは大体怖かった。今のオジサン(私)と違って。