Maoryu002

イン・アメリカ/三つの小さな願いごとのMaoryu002のレビュー・感想・評価

3.9
アイルランドからニューヨークへと移り住んだジョニー(パディ・コンシダイン)とサラ(サマンサ・モートン)と2人の娘は、末の幼い男の子を亡くした悲しみに囚われていた。ある日、同じアパートに住むマテオ(ジャイモン・フンスー)と知り合い、病に苦しむ彼との交流から、家族に変化が生まれていく。

「マイ・レフトフット」「父の祈りを」のジム・シェリダン監督の半自伝的映画。

貧乏で苦労だらけの不法移民の家族は、八つ当たりするわ、道路の真ん中歩くわ、勢いで子供作るわで、あまり共感できず。
ストーリーもエピソードの繋がりもテンポも悪くて、先も読めちゃったんだけど、それでもラスト10分で感動させられてしまった。

一家を支えて、親を立ち直らせる娘クリスティが出来過ぎ!
パパ役、パディ・コンシダインの演技はちょっとしつこかったけど、クリスティに “フランキーにもお別れを” と言われ、涙を流す姿には爆泣きしてしまった。

そして、自分の中ではいまだに「マイノリティ・リポート」の印象が強いサマンサ・モートンが感動の熱演。こんなにいい女優さんだったとは。

現実の存在とは思えないマテオは、きっと青い天使だったんだろう。
大切な人の死を乗り越えて生きていくことの困難さと大切さを、じっくり見せてくれる良作だった。
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