初ウォンカーウァイ!
湿度たっぷりの群青劇。何が悲しいって、その湿度に足を掬われる話ではなく、ハナから足などなかったということ。
愛なき、うだつの上がらない男が鏡の前に立ち髪を梳いてみせる姿に一抹の可愛さを感じる。そしてラストのトニーレオンに繋がっちゃった様にはさすがに拍手。
どうしても貧困と余裕のなさの中で、それぞれが個別のやりとりを探し続ける物語。
女二人、派手な真っ赤なネイルと清潔な青い洋服が対比されているが、どちらにせよ浮かび上がれないのが悲しい。
フィリピン入りから物語が加速していくが、足がない鳥にとってはそれさえも救いがない。
最後に、女の子たち、たった1人の男を中心に物語を構築するのはよしなさい。
お母様が1番カッコいい。