くじら

ポゼッションのくじらのレビュー・感想・評価

ポゼッション(2012年製作の映画)
3.0
やや珍しい、ヘブライ語とユダヤ教で救う系エクソシズム。

やっぱ悪魔憑きモノは、「過去の映像シークエンス」が最高だよね。

あと現代技術に適応してくる悪魔大好きなので嬉しい。

ただ……全体的にあんまり刺さらなかった。

まず脚本のノイズがすごい。2012年ってもうちょっとこう、なんかイケたでしょ。

ムードが陰気なのはいいんだけど、物語の推進力も陰気、主人公も陰気で、どうにもパワーが入らない。

「分かっていない自然派母親」と「分かっているが拒絶される父親」って、だいぶ食傷気味。

編集につながりが感じられず折重ならないので、緊張感もあまり持続しない。
個々の設問を解いているようで、物語を読んでいるような感じがない。

あとラストに向かって盛り上がってたはいいものの、ラストバトルのアッサリ感にはがっかり。エクソシストモノなのに悪魔に魅力もないし……

全体的に「なんか入れるものなかったから重たくした脚本」と「思春期の娘に手こずる父親の苦難(男はつらいよ的ポルノ)」が主題に深い霧をかけているような印象に。

もっと蛾を出してよ
くじら

くじら