くじら

テレフォンのくじらのレビュー・感想・評価

テレフォン(1977年製作の映画)
4.3
ぎゃーー!
面白すぎる!!!!

「催眠薬物により自爆兵器となった自分」を忘れ、戦後の敵国で穏やかに暮らす人々を《電話》で次々に呼び覚ます謎の人物がいた。

それを追いかける主人公と女スパイの運命とはいかに…というクールなサスペンス。

陰謀論型『キュア(黒沢清)』を『ブラックラグーン』で包みあげたみたいな最高級の時間だった……

映画に無駄がなさすぎる、手本のような痛快映画。


「貸せ、爆破はこうやる」と言わんばかりの初手爆破。

催眠で兵器としての自分を思い出した男が空の拳銃を撃ち続け、信号ひとつで自分の口に迷いなく突っ込むシークエンス、超好き。
最初の空の1発ですでに「銃の危険性」は剥奪されているので、「未知の事象の危険性」によるゾワゾワ感だけが場を支配する。

ドン・シーゲル、優等生すぎる!
なんとなく動作にまごつく登場人物たちの、その細やかな動作により人柄を印象付けるのが本当に上手い。

だからこそただの無味なシミュレーションのようにはいかない展開が見事。

「woods are lovely, dark and deep.(森は美しく、また暗く深い)」
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    くじら

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    アイコンは鹿の頭骨を拾った私です。 口から液体が噴き出す描写のあるホラー ▶︎ #毒霧ホラー でまとめます。 もう一回見たいなって思う映画をセルフいいねしておくと、ログをパッと見て好みが思い出せて…

    アイコンは鹿の頭骨を拾った私です。 口から液体が噴き出す描写のあるホラー ▶︎ #毒霧ホラー でまとめます。 もう一回見たいなって思う映画をセルフいいねしておくと、ログをパッと見て好みが思い出せていいです。