ちょげみ

名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)のちょげみのレビュー・感想・評価

3.9
あらすじ
東京・大阪・京都で相次いで殺人事件が勃発する。事件の犯人として目星をつけられているのは、京都・大阪・東京を中心に活動する盗賊団「源氏蛍」のメンバーである。警視庁の目暮警部、白鳥警部、そして京都府警の綾小路警部らは犯人捜索の為京都に赴く。
一方、毛利小五郎はある寺院の住職から、謎の人物から届いた暗号書の謎を解読してほしいとの依頼を受け、蘭とコナンと園子を連れて、綾小路警部らと時を同じくして京都に渡った。


この作品を見るのは何度目になるだろうか...
個人的にはコナン映画の中で三本の指に入るほど好きな映画で事あるごとに(と言っても数年に一回だけど)見返しています。

今作では千年を超える歴史を持つ都、京都の持つ魅力というのが存分に出ています。
日本古来の伝統芸能や積み重ねられた歴史を想起させるようなモチーフ(翁面、神社仏閣、桜、刀、義経記、鞠など)をふんだんに活用し、なおかつそれに迫力満点のカー(バイク)チェイス、終盤の山場でのアクションなどの"動"の要素も要所要所に効果的に入れられていて、日本の伝統的なモチーフに酔いしれながら現代ならではのスピーディ感あふれるアクションにドギマギするという、ジェットコースター的快楽が途切れることなく、絶え間なく襲い掛かります。

それに加えて、サクラ、京都といえば恋!!
(安直)。平次の初恋の人探しと和葉の焼きもち、いつもながらの蘭と新一のあれやこれやというのが実に甘々。恋愛パートをとってみても今年公開された黒鉄のサブマリンに引けをとっておらず、コナン映画の中でもトップ5くらいには入るんじゃないかな。


あと個人的な好きな要素としては最近のコナン映画では失われて久しい慎ましいけれどリアリティと緊張感に満ちたアクションというのがあります。
もちろん人間離れした大迫力の戦闘シーンや爆発もいいけれど、あくまで地に足が着いたアクションもいいなぁと改めて感じました。
特に今作のような寺院や庭園など風流を感じる場所を背景に繰り広げられる殺陣なんかは地に足が着いたアクションとのマッチングが良く、最後まで空気が張り詰めたようなスリルを味わいながら鑑賞することができました。
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