ちりめんじゃこ

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオのちりめんじゃこのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

こんなに刺さるB級映画だと思わなかった

パッケージ見ても一昔前のホラー映画っぽいけど、その中身はコメディ。某レンタル店でもコメディの欄に置いてあったし、そういう売り出しなんだと思う 笑

多少の下ねた耐性があり、多少の過激さを許容して楽しめる人なら絶対おもしろい!
ここそんな風に撮影して表現するか…ってのもあった
作品の要素の一つに勝手ながら『オーロラの彼方へ』を思い出したよ




※以下ネタバレ

まず面白かったのは撮影技法とノリ!

スプラッタ映画の世界に閉じ込められた主人公たちが、舞台から逃げ出そうと走るとカメラがぐるーーっと回って何回も同じところループする表現
それに、回想シーンに入るぞ!ってとこで画面がじわっと溶けだすような表現……
あ、そうやって表現できるのかって目からウロコだった(画面が溶けだすのはどこか別の映画でも見たかな?曖昧だけど)

この映画の世界の登場人物のコミカルなノリが、最初はどぎついんだけど次第に慣れてクセになっちゃうとこある 笑
ティナが薬キメちゃう演技だったりとかね。あの状態のストリップショーからの自分で罠に引っかかる流れに爆笑w

映画の中の映画、ってことでメタネタもちょいちょいあってB級感醸しだしてる
「僕は架空の存在ってこと?」→「でもここでは本物よ」→「ならいっか!(・∀・)」ここの登場人物たちだからできるこそのくだり好き 笑


次によかったなと感じるのはやっぱり親子愛。
『オーロラの彼方へ』では、一つの無線で時間を超えて親子の共闘があった
『ファイナル・ガールズ』では、スプラッタ映画の登場人物の女性と、映画に巻き込まれた娘マックスの2人が共闘することになる

このお母さん、実は交通事故で亡くなってて娘はそれをずっと引きずってるという背景があるんだけど……

作品のテイストはチープなのに、このテーマは丁寧にかかれてて心に刺さる刺さる。おそらくタイムトラベルもの好きの血も騒いでるんだと思う…笑

最期に、娘を守るためのダンスからの投げキッスとてもよかった……


で、ここまで感動させといてそこからのマックス無双がクールだった 笑
最後の幕引きもそうだけど、感動だけで終わらせやしないぜ!なんたってB級映画のコメディだし!っていうのを思い出させてくれた 笑

こういう映像のNG集とかもすきなので、オチも含めて全体的に私の好みをくすぐられる映画だった!