かぴばる

千年女優のかぴばるのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
4.2
 伝説のアニメ監督今敏の長編第2作。『パプリカ』しか観たことがなかったので鑑賞。

 時代がちょっと前の設定だからかわざとなのかもしれないが、『千と千尋』と同年の作品にしてはちょっと顔面が古いように感じた。
 さておき、内容はさすが話題になるだけある充実感。シンプルなテーマながら、まるで魔術のような鮮やかな画面の切り替わりで圧倒的なスピード感がある。映画というものに対する底なしの愛を感じ、和製「フェイブルマンズ」の印象を受けた。フェイブルマンズの方が後だけど。

 私は作品の深読み、なんらかの象徴を読み取るのが苦手なのだけれど、なんだか結構小道具による象徴を詰め込んでいる作品のようで、解説を読んだあと見直してみると新たな発見がありそうである。