このレビューはネタバレを含みます
最後のセリフ、
「だってあたし、あの人を追いかけてるあたしが好きなんだもの」
千代子の恋愛観だと思ってたので衝撃的だった。初めはそう思ってた。
しかし考察サイトも読んで、今監督のインタビューも読んで、何回か観たら、鍵の君は実在する男性じゃないのではと。
男性を追いかける、そんな単純な話ではないのかもしれない。白いキャンバスに多彩な色を出す為の鍵。憧れた絵を描きたいけど、それは見たことはない。悩んで苦しんで、時には鍵を無くして。
鍵の君は千代子の目指していた女優人生そのものである。あのセリフは千代子の女優としての人生観だった。
そう考えると、思い描く人生を手に入れるかどうかより、それに向かって走り続ける自分が好きってことではないだろうか。すごく感動した。