【第59回アカデミー賞　外国語映画賞受賞】
ハリー・ムリッシュによる同名小説の映画化。監督はベルリン映画祭銀熊賞『Makkers Staakt uw Wild Geraas』などのフォンス・ラデメーカーズ。主演は『存在の耐えられない軽さ』などのデレク・デ・リント。

オランダ映画なのになんで全部英語？と思っていたら日本のVHSは「英語版」らしい。おそらく吹き替え。原語で観たかったな…

悪くはない。ただ、ダイジェスト感は否めない。時代が飛ぶたびにナレーションで繋ぐのがあまり垢抜けない。

しかもそのナレーションで突然離婚してたりするので悪い意味で驚いた。そんな描写あった？

ナチスに家を焼かれ家族を惨殺された男の半生を描く、とともにその原因となった殺人の真相を探るミステリーでもある。

序盤の子供時代の描写はなかなか緊張感があってよかった。牢獄で出会う美人レジスタンスもまるでファム・ファタルのように美しく、なるほど彼女に因われるのも納得ができる。

ただ、その後のアントンの人生が割と普通で退屈してしまった。葬式で謎の老人に会ってからなんとか持ち直した。

ミステリー要素はなかなか上手い。なぜ反対側の家でなくアントンの家に死体を運んだか、兄ピーターはなぜ殺されたのかという謎が明かされるラスト。切れ味がある。

いささか都合よくピッタリその人に会いすぎな部分は感じるものの、戦争ミステリーとしてはなかなか力作では。

• #第59回アカデミー賞

‪「追想のかなた」‬
‪本作はラデメーカーズ監督がアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した86年オランダ作品でVHSのままなのが不思議で仕方がない良作でナチ占領下のオランダの村で、殺人事件を目撃した一家がナチに連行され、苦い過去を持つ男ととある老人の出会いによりその事件の本質を探る…感動作。‬

戦争を経験したオランダ人。
音楽はいい感じだったがはまらず。昔のこといつまでも引きずってるんじゃないよまったく。