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コクリコ坂からのtyapiokaのレビュー・感想・評価

コクリコ坂から(2011年製作の映画)
3.5
学校の授業で流しても問題ないようなアニメーションが自分はあまり好みでないのだな、と気づいた。しかし、旗を上げる行為、上から落ちてくる男子、丁寧な料理の描写など、とにかく真面目なアニメーションを見せつけられるので、減点の余地が少ないなとも感じた。男たちの根城部室がズラズラ出てくるあたりから、ほのかにワクワクする。そして、二人の仲が近づくにつれ、恋愛ものとして楽しくなってくる。2人乗り、坂道、この二つは青春の代名詞。そこからのカルチェラタン存続と出生の謎の二軸をメインに話が進む。過去あっての未来、というような印象を受ける二つのエピソードだが、恋愛の方は作中でも自虐的に言われていたが安いメロドラマ風でもあり、個人的には兄妹だと思ったら違ったという事実に二人の勇気や成長は関係ないため、しっくりこなかった。ちゃんと確かめに行くというのが、過去と向き合うということなのだろうか。親たちの意味深な表情、もしかしたら本当に二人は兄妹で、しかし、新しい未来のための総ぐるみの嘘かもしれないなど考えたりもした。そうすると個人的には二人ともどこか嘘と気づいた上で関係を進めるという話になって辻褄が合うような気がしたが、考えすぎかもしれない。わざと視線をはずす演出が何回もあり印象的。
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