エリオット

過去を逃れてのエリオットのレビュー・感想・評価

過去を逃れて(1947年製作の映画)
4.5
ジャック・ターナー監督、ロバート・ミッチャム主演の超定番フィルム・ノワール

カジノのオーナー(カーク・ダグラス)から金を持ち逃げした情婦を探す依頼を受けた探偵(R・ミッチャム)だがその女(ジェーン・グリア)を探し当てると、逆にその抗いがたい魅力に惹きつけられてしまい…

数あるフィルム・ノワールのなかでもここまで典型的なファム・ファタール(運命の女)はなかなかいない
それほどジェーン・グリアは特別に美しく潔いほど悪く非情…

賢くタフだが女に弱いR・ミッチャムもハードボイルドな男の代表で、逃れたい過去から逃れられるはずもない

異国の街での甘いロマンスから一転、後半はどんどんシビアな展開が続き一瞬たりとも目が離せない

もちろん白黒の陰影、タバコの煙、窮地に陥ったときの軽口など好きなノワールものあるあるが満載で観ている間じゅう頬が緩んでしまう
主人公の傍にいる聾唖の少年も定番といえば定番だが…彼の存在がいいアクセントになっている
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