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レイク・マンゴー 〜アリス・パーマーの最期の3日間〜の消費者のレビュー・感想・評価

3.9
・ジャンル
モキュメンタリーホラー/ファウンドフッテージ/心霊/ドラマ

・あらすじ
オーストラリア、ビクトリア州の小さな町アララトに暮らす仲睦まじいパーマー家
2005年12月、彼らがダムへと行楽に来ていた際に突如として16歳の娘アリスが失踪してしまう
後に彼女は溺死体として発見されたが家族は勿論のこと親族や近しい人々も現実を受け止められずにいた
その矢先、一家の家では度々奇妙な音が鳴る様になり、更に父ラッセルは亡きアリスの部屋で彼女の姿を目撃
その後も怪異は収まらず息子マシューの撮った写真や映像にも彼女の姿が見られた
映り込んだそれはアリスの霊なのか?
死の以前、彼女の身に何が起きていたのか?
謎が謎を呼ぶ中で母ジューンは心霊コンサルタントとして著名なレイに協力を仰ぎ一家は一連の出来事の究明に奔走するのだが…

・感想
POV/ファウンドフッテージ/モキュメンタリー強化月間DAY-1
海外のサイト等でもモキュメンタリーホラーの名作として度々その名を見かけたので記念すべき1作目として鑑賞

モキュメンタリーらしいさも現実であるかの様な映像と度々挟まれるフッテージ映像のジメジメとした不気味さ等がかなり生々しく過剰な演出を挟まない世界観はJホラーにも近しい物を感じた
それだけに中盤で明らかとなる事実に一瞬ガッカリしたものの後半から露見していく新たな情報や映像、写真等から一気に盛り返していき高評価にも納得

霊の存在が恐怖から悲哀へと少しずつ変化していく展開も他の心霊ホラーとしっかりと差別化されていたしラストは特に物悲しい
とにかくアリスが最後まで不憫で仕方なかったし安易に家族が悲しみを乗り越えるという感動的な方向で終わらせなかった点も何とも言えない
純然たるホラーとして観てしまうととっ散らかって見えてしまうのは否めないけど悲劇的な人間ドラマとしてはなかなか良く出来た作品だったという印象
そういう点でも「リング」に代表されるJホラーに通ずる感じがあった
登場人物達の絶妙なすれ違いぶりもかなりリアルでその点も良い

総合的にめちゃくちゃ怖いとか面白いと言うより心にズシンと来る作品
鬱映画とかが好きな人にオススメ
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