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ザ・リチュアル いけにえの儀式の消費者のレビュー・感想・評価

2.7
・ジャンル
オカルトホラー/モンスター/ドラマ

・あらすじ
腐れ縁の5人が旅の計画を立てていたある日の晩
帰りの道中、酒屋に立ち寄ったルークとロバートは強盗に遭遇してしまう
咄嗟に身を隠し、絡まれるロバートを助けようとするルークだったが恐怖から足がすくみ何も出来ぬまま彼を見殺しにしてしまう
そして6ヶ月後、残された4人は追悼の意も込めて計画通りスウェーデンの山脈へとハイキングに訪れる
道中、仲間のドムが脚を痛めた事から彼らはロッジへの近道である森に入る事に
そこで目にしたのは異様な光景だった
腹を裂かれ吊られた鹿の死骸、木々に掘られた謎のシンボル、怪しげに響く鳴き声…
やがて嵐に巻き込まれた一行は人気のない小屋へと避難
しかしそこには同じシンボルと儀式めいた藁の人形が…
気味悪く感じながらも夜明けを待ち眠りにつく4人だったが全員が異様な体験をして目覚め…

・感想
ノルウェーとの国境付近にあるスウェーデンの山林を舞台に人ならざる存在の脅威に襲われる男達を描いたオカルトホラー
アダム・ネヴィルによる同名小説を原作とした作品

端的に言って駄作とまでは言わないけど凡庸な内容だったかな…
北欧、森、儀式の痕跡、神話という要素から想像が付く事しかほぼ起こらない
仲間達4人にそれぞれ捻くれた部分があって何かと揉めるのはイギリス人っぽいなぁと思ったけどそれが面白さに繋がっている訳でもない
しかも早い段階で北欧神話に触れているせいで予想が付いてしまうという…

主人公ルークが度々目にする悲劇の現場である酒屋の幻覚は大自然とのギャップもあって画としては良いんだけどその元凶もふわっとしたまま終わっちゃうし、その割に怪物の正体はあっさりと明かされるしで恐怖の描き方が定まっていない感じも引っかかった
恐らくは恐怖に漬け込む“神”の力なんだろうけどそれもまぁありがち
信徒達もクライマックスの敵でありながら弱過ぎるんだよな…
“神”のビジュアルは怪異らしさ満点で結構好きだったけど終盤まで勿体ぶるからろくに楽しめないし…
オチもあっさりとしていて何だかなぁという感じ

どうせならもっと仲間同士での愛憎とか猜疑心をいやらしく利用される展開の方が良かったんじゃないかと思う
加えて信徒達ももっと異常性を全開にしてくれていたら尚良い
この手の作品だと「トロールハンター」なんかはB級ながら面白がれる部分もあったしああいう路線でもアリだったかも?

暇潰しにしても冗長過ぎたけどスコアは“神”のビジュアルの分、加点
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