爆裂BOX

バイオレンス・レイクの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

バイオレンス・レイク(2008年製作の映画)
3.8
美しい湖エデン・レイクを訪れたスティーブとジェニー。だが、地元の少年たちが現れ、大音量でラジカセをかけるなどの迷惑行為を行い、スティーブが注意したことから様々な嫌がらせを受け…というストーリー。
ネットで胸糞映画と評判の本作をついに鑑賞。ブレイク前のマイケル・ファスペンダーが酷い目にあってます。
前半は田舎町の美しい湖エデン・レイクを訪れたカップルスティーブとジェニーのイチャイチャが描かれてますが、後から来た地元の中学生ぐらいの子供達が大音量でラジカセ鳴らしたり、犬けしかけてきたりするんでスティーブが注意したことから、車のタイヤ切られたり、車の鍵や携帯の入ったバッグや車を盗まれるなどの嫌がらせを受けます。また、スティーブが彼女にプロポーズしようと考えてて邪魔されたくないからか相手の家に乗り込んだり(父親帰ってきて見つかる前に退散)したりするんでますますこじれます。悔しいだろうけどタイヤ切られた時点でさっさと帰ればよかったのに。
車の鍵取り返そうとしたときに誤ってリーダーの少年の飼い犬殺したせいで怒り狂ったガキたちが追い掛けてきます。スティーブは有刺鉄線で縛られたり身体切られたり悲惨な目に…ジェニーも泥まみれになりながら逃げ回ります。
クソガキ達もモンスターって感じじゃなく、最初は割とそこらへんにいそうな悪ガキって感じで一番凶暴でサイコなリーダーも犬殺された時嘆き悲しんだりと人間的な面一応持ってるんですよね(「お前までいなくなったら…」って台詞からあの犬が唯一信頼できる家族だったのかな?)彼らの中にもカーストがあるのがリアルな感じで、リーダー以外はみんな引いてるしもう帰りたいというやつもいるんだけど、リーダーが暴力で黙らせる所や、順番にナイフやカッターでスティーブを切りつけさせてそれを携帯で道がとる所とかリアルで嫌~な感じでしたね。いつもイジメてる子を「仲間に入れる」と協力させてその後躊躇なく火達磨にする所はかなりびっくりしました。リーダーの極悪さは跳びぬけてましたね。
身体をナイフで切りつけられる所も派手に血が出ずジワァ~、ドロォ~って出る感じが痛々しさを倍増させます。ジェニーが逃走中木の枝足に刺さる所と貫通させて引き抜く所は痛すぎ。臭そうな泥の中に頭まで入ったりとジェニーの奮闘凄かった。
反撃で相手殺した時も、一番最年少で嫌がってた子だったりして更に後味の悪さ感じさせる所もいいですね。
何とか助かった…と思わせてからのラストも最悪すぎる。アン亜子達でも親には大事な子なんだよなぁ。あの父親達の言動から窺える関係性がそのまま子どもたちの関係性に繋がってる所も今後の世代に同じように受け継がれるのかなと想像させます。「シャワーの時間だ」からの響き渡る悲鳴が最悪の光景想像させる所もグッド。
ひさすらリアルで陰惨な暴力が展開される救いのない作品なので見る人は確実に選ぶし覚悟いりますが、見て損はない作品でもありますね。