蟹挟みにブランコにセックスシーンあまりにも素晴らしくて監督天才…！って声出た。アンソヨンさん？完璧な捕食者、食虫植物みたいな足の動き。他の出演作もみたいしもちろん団ちゃんとも重なる。あんな髪型漫画でしかない。建築家の夫と住むシャブロルばりに素敵な和洋折衷ハウスは煉瓦で暖炉だし至る所に石膏像、室内に池。背中ぱっくりネグリジェとかダイアナルックなワンピース、妻役の女優さんのメガネも良い。水まわりの汚しかたもリアルですんごくイヤ、活躍なかったけど巫女ってだけで持ってくお母さん。女子、女子ってなんちゅう原題。夫役の俳優さんもザ韓国映画て感じだし撮影に選曲にすべてが最高。

コウ・ヨンナム監督。おうちもファッションも音楽も効果音も好き。ピンクフロイドのヘイユーもかかる。嫌がらせの一環としてのお風呂の汚なさ、もうこれだけでこちらのテンションがあがる。お母さんは車椅子じゃないし特にキャラがたってなくてほんと残念なんだけれど、日本の作品群のようにキャラ重視というわけではない感じ。妄想シーンもよいし、エロ描写にも力がはいっている。こういうのほんと好き。

ソウルラブシリーズ、どんなもんじゃ？と思って見始めたら完全に影の爪で、馴染みの友のような気持ちで見てしまった。まずお志麻にあたるアンソヨンさんの最初の嫌がらせがお風呂の使い方が死ぬほど汚いというのがポイント高い。そして下見に行った物件で最初の濡れ場、オールドボーイも黙る微妙なアレンジのヴィヴァルディが流れて思わず待ってました！と叫んでしまう。奥さんの寝顔にディゾルブする不倫、公園のゴンドラみたいな遊具に揺られるがまま、のあたりのセンスに脱帽。貞永にもできないかもしれない。原作が同じだけなんだろうけど最後の方はまるっきり見たことあるやつだった。映画を彩るソウルのAORみたいなややこしい英語歌詞の音楽も忘れがたい。それにしても素敵なお家だった。