太平洋戦争中、出兵していた主人公の夫が、両手両足を失い、聴力や話すこともままならない状態で帰宅する。
村の人々は軍神と讃えるが、食欲と性欲をひたすら満たす過酷な介護生活に主人公は絶望する。
以下ネタバレ気味
夫の欲求を満たし続ける過酷さと、かつて夫から暴力を受けていた怒りが爆発した主人公は、
軍神と讃える村人の注目を浴びるべく、強引に夫を連れ出し、余分に食料を分けてもらうなどし、生活のストレスのはけ口にしていた。
食欲と性欲だけの夫婦生活で、夫婦の主従関係は逆転し、夫は主人公を恐るようになり、戦争のトラウマも重なり錯乱状態になる。
主人公はそれでも夫と生きていく決意をするが、夫は自ら命を絶つ。