真っ黒こげ太郎

デスバーガーの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

デスバーガー(2007年製作の映画)
4.5
さぁ、(ピエロ殺人鬼映画の)パーティーのはじまりだ―――。

って事で、殺人ピエロホラー映画を何本か纏めてお取り寄せレンタルしたので、これからしばらく見て行くぜ!w




18歳の誕生日が近づく女子高生マッケンジー。
そんな中、彼女の知り合いが何者かに殺される事件が起きる。
しかも、パーティで無くして探していたカメラから知人の殺される現場や自身のを写した写真が出てくる。

そして彼女の前に、ファーストフード店「ヘラ・バーガー」のマスコット「ホーニー」の姿をした殺人鬼が現れる!!!

果たして、謎の殺人鬼ホーニーの正体は!?
殺人鬼に狙われるマッケンジー達の運命や如何に。




ハンバーガーショップのマスコットキャラを模した、猟奇的な殺人ピエロが暴れまわるスラッシャー・ホラー。
今回初めて知ったのだが監督は「エネミーライン4」の脚本の人だったのね…。

バーガーショップのピエロのマスコットキャラ…思いっきり実際の某ファーストフード店の”アレ”を彷彿とさせますね。
因みにジャケットではデカデカとハンバーガーを掲げてますが、本編はぶっちゃけ殆どハンバーガーは関係ないのは無いのは秘密だ。w


そんなこんなで、ピエロホラー祭り一発目は、アルバトロス配給&ジャケのインパクトに反して割と真っ当な青春系スラッシャーホラー。

ヒロインの周囲で殺人事件が巻き起こり、マスクの殺人鬼に狙われながらも逃げ、「殺人鬼は何者か?」というアレコレを調べ、真相に行き着いて…。という王道な青春系スラッシャーの文脈通りの内容。

合間にお色気シーンが挟まれたり、麻薬中毒なおバカ若者がコロコロされたり、というベタな展開のオンパレード。
実は殺人鬼と主人公の親族に繋がりがあって…というのもこの手の殺人鬼のオリジンではよくある話。


まぁぶっちゃけ、よくあるライトなアメリカン式スラッシャーホラーだが、スラッシャーホラーとしてはベタなりにちゃんとツボを抑えているので結構楽しめる。


殺人鬼ピエロはフ○ディ張りに陽気なお喋りキャラで、襲ってくる場面でもやたらノリノリで、やたらロックな恰好も相まって見てて愉快だ。
スラッシャーホラーの覆面殺人鬼としては十分なインパクトだ。

話に関してはまぁ普通なレベルだけど、90分台の尺の中でテンポよく進むし、殺人鬼ホラーとしては横道に逸れたりすることもなくド直球な内容で最後まで通してるので、この手のジャンル好きとしては好感触。
「バーニング」や「悪魔のいけにえ」やらのオマージュも幾つか見受けられるのは嬉しい。チョロっとだけど。w
(当時のアルバトロス・コア配給作の例に漏れず、吹き替えは有名な人が多いので安心して見れる。)

残酷描写は顔面ズル剥けやアゴから両断、胴体を縦に真っ二つにされて腸デロリン等色々やっているけど、スプラッター度数的には平均よりチョイ上ぐらいか。
でも殺され方のレパートリーは豊富でボディカウント率も多めなので、ちゃんと見せ場になってるので楽しめる。


難点としては、殺人鬼の正体や事件の鍵が思いっきりオカルト絡みな事。
まぁ、フレ○ィとか○ャッキーとかもオカルト要素はあるけど、犯人捜しメインなタイプのスラッシャーホラーでやるのはちょっと…って感じがする。


って事で、まぁB級ではあるが、ライト系スラッシャーホラーとしては十分楽しめました。
過度な期待は禁物だけど、ティーン系のホラーが好きなら十分楽しめると思うのでそういうのが好きなら是非。

因みにエンドクレジット後にはNG集が収録されていて、和気藹々とした雰囲気でほっこり。w