8歳の少年、彼の純粋無垢な視点から描かれる人間史上最悪の悲劇のひとつホロコースト
引っ越したばかりで友達が欲しかった主人公は、パジャマ姿のある男の子と出会う。
次第に彼と仲良くなり、格子越しに遊ぶ仲に
しかし、何故彼らがそのパジャマ姿をしているのか、そして何故彼らが怯えているのか、うまくは理解できなかった。
ある日、パジャマ姿の友達が自分の家で手伝いをしていたときこっそり彼に食べ物をあげた。しかし、それが兵士に見つかってしまい“彼が勝手に食べたんだ”と友達を裏切ってしまうのであった。
→誰もが少年時代に一度は経験のある友達とのケンカや過ち、、そんな“ごく普通の経験”が大きな伏線となり恐ろしすぎる最期に繋がるとはこの時はまだ知らなかった。
パジャマ姿の友達に謝りたい一心で彼の元へ向かう主人公。
しかし、彼の姿はいなかった
数日が経ちようやく彼を見つけた主人公
ごめんね、、と謝り仲直り。
しかし、パジャマ姿の男の子はどこか悲しげ
お父さんがいなくなっちゃったんだ
主人公は、彼への罪悪感や友達として助けてあげたいという思いから
お父さんを見つけてあげることに、、
そんな純粋な8歳の男のの想いを
あまりにも恐ろしい結末が容赦なく襲うのであった。
8歳の男の子目線で描かれるこの作品は
描写的に苦しい場面や、戦闘シーンなどはあまり描かれない。
しかし、そんな描写よりもっと心を抉る
悲劇がラストにかけて淡々と進んでいく恐怖があった。
視覚よりも想像させることが最も心を抉ることなのかもしれない。