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縞模様のパジャマの少年のNARUのレビュー・感想・評価

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
4.5
ドイツ人の少年が ユダヤ人の少年との出会いを通して差別を知る話。
物語は、純真な子供の視点でホロコーストを描く。

8歳の少年2人の高い演技力が無ければ成り立たない作品で、主役のブルーノは なんと8割以上(120/140)のシーンに登場する。

ホロコーストについては理解していたつもりでしたが、莫大な資料を元に製作されたリアルな世界観と、寓話的なストーリーは衝撃的でした。

描かれるのは人種差別だけでなく、ブルーノの姉の心の変化を通して、“教育”の影響力が恐ろしく写されています。それを表現する小物の使い方も上手い。
また、人物だけでなく衣装やセットも非常に美しく、心を掴まれた要因と言えます(全編を通して縞模様を意図的に使用したそうです)。

現在でも続く人種差別について理解するために、日本の子供たちにも観てもらいたい秀作です。
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