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ヒトラーの審判 アイヒマン、最期の告白のicのレビュー・感想・評価

3.0
自分の立場を忘れ公平に判断し人を見るのはとても難しい。増してや憎むべき相手であるならとても困難なこと。
けれど、復讐に復讐を重ねていたら歴史はひたすら残酷で無限のループであるように思う。

なにが真実かわからないし、誰が一番悪いのかさえ本当のことではわからない。でも、多くの人が殺されたことは間違いなく事実である。アイヒマンは所々で供述している人物に対し自分の罪から逸らそうと言い訳ばかりしているという風なことを言う。恐らくそれも真実なのかもしれない。

映画内では民主主義を主張するけれど、それよりも集団や組織のようなものに溺れないことの方が重要なのではないかと思った。
命令によって動いたなんていう理由ではなく、自分の意志で動ける環境でなくてはならない。集団の秩序を守るために合わせたり、省いたりすることは悪いサイクルを生む発端となることは歴史が物語っている。

エンドロールへの運び方はとても印象的だった。
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