刑務所から出た男が社会に馴染もうと一所懸命に突き進む話。その姿をエンタメとして取り上げようとどうにか面白くならないかという視点で見るTVプロデューサーと、恐る恐るながらも応援する立ち回りになるディレクター。
観ている側も、はじめは危険人物だと思ってたのに、いつの間にか主人公の彼が真っ直ぐな人間なのだと気付かされる。怒りや暴力が生まれるのは、間違ってることに対してだからだ。ただ強すぎてしまう。そして不器用。それが故に、彼は自身をコントロールできなかった。
目に見えない弱い者イジメや、影で悪い行いができる人は、罰も受けずにのうのうと生きてることがある。本当に悪い人はちゃんと捕まってるのだろうか。少なくともそんな陰湿な奴らよりも、繊細で怒りっぽいが正義感が強い三上さんの方が共感できる。
再起できるシステムがもっと整っていくことを願う。
