ハンスウ

イン・ハー・シューズのハンスウのレビュー・感想・評価

イン・ハー・シューズ(2005年製作の映画)
4.3
今日もうちのDVDコレクションの棚から旧作を選びました。これもブックオフの500円DVDコーナーで見つけて買ったものです。見つけるったって、どこにでも置いてあるような珍しくもなんともないディスクですけど、私にとっては思わぬ拾い物でした。地味だけど、好きで何回か観てる作品です。

姉妹の話で、出来の悪い妹と優秀な姉という設定でストーリーがゆっくりと展開するドラマです。最初の方では妹の方が姉の高級ブランドの服やら靴やらを無断で着用したり部屋を荒らし回ったりでやりたい放題のダメっぷりで、それに対して姉がストレスを感じながらガマンするシーンがあるんですけど……

このあたりのシーケンスや姉妹の設定なんかをフジテレビが「ディアシスター」という連ドラで丸パクリしていたことがあって、なんの表記もなしによくできるなあと呆れたことがありましたっけ 😟

この作品も偶然たまたま、最近見てた旧作ドラマと同じように、ちょっとつまづいたり間違いをしたりする主人公の心が変わって人間的に豊かになるというドラマでした。まあ、結果的に私がそういう話が好きだから観ていた作品に類似性が何点か重なっちゃったんでしょう😅

このジャケットのキャメロンがかわいいし、おしゃれに靴も飾ってあるからさぞスタイリッシュな映画を想像してしまう人もいるかもしれないけど、地味なヒューマンドラマでクライマックスも控えめだから刺激を求める方には物足りない作品かもしれませんねぇ。それがフィルマ平均点と私の点に大きく違いが現れてると思います。

キャメロンはスタイルもいいしかわいいんだけど、ふらふらしてて地に足がついてない感じ。身の丈に合わない姉の靴を履けば似合うことは似合うんだけど、でも、どこかでツケが回ってくるような人生なんですよ。映画のタイトルはそういうことを表していると思います。邦題を付けずによくそのまま原題を使った。えらい。

ただ、高得点は付けてるんだけど何から何まで好きなわけではないです。映画やTVドラマなんかでも兄弟、姉妹を描くときってだいたい(子供の頃の話)を使うんですよね。日本のドラマはほとんど子供の頃の昔話でじんわりしたシーンを演出しようとする。それがあんまり好きではないんですよ。本作の場合は、過去に一日だけ飼ってた犬の話とかするんですよね「お姉ちゃん、あれ、覚えてる?」みたいな感じで。そうするとキャメロンがさらにかわいく見えたりするんですよ。それはそれでけっこうなことなんですけど😅  でも、ズル過ぎるとも思ってしまいます。

私は男ばっか3人兄弟ですけど、昔話なんてまったくしないですよね??うちだけかな? う〜ん、そう思うから、昔話なしでこの映画が作られてたら多分満点に近い点つけてたかもしれません。

キャメロン扮する妹はディスレクシアで、活字なんかの文章をスラスラ読めない人なんですよね。でも訓練とか文章を加工して工夫すれば読めるはず。姉もそのことは当然知ってるはずです。このことに関してはほとんで詳しくは映画では描かれてないです。それでクライマックスの姉の結婚式で妹キャメロンがサプライズで詩の朗読をするんですよ。それでそこは詩の内容に感動するシーンだなとずっと思ってたんだけど、今回見返してみたら、ディスレクシアの妹がスラスラ文章を読んでいるから姉が感動しているように見えたので、これは発見でした。これは映画の意図ではないかもしれないけど、そんな風に映ったということです。自由な映画の楽しみ方です😊

もう一個、特筆ものとしては、おばあちゃん役のシャーリー・マクレーンの存在感がハンパないってことかな。
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