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囚われの女のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

囚われの女(1968年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ポルノ写真の撮影に取り憑かれてしまう女の話。

ポルノ写真の撮影という行為を通して、服従する者とさせる者という関係性を見せるのは面白かったし、主人公が服従する事に魅力を感じていく展開も面白かったです。
「何も考えずに従う」=「無になる」というのは、ある種、究極の現実逃避とも言えますし、情報過多でカルトが身近にある現代の方が、より共感出来る感覚かもしれません。

そんなわけで、SM的な関係性を掘り下げる展開を期待していたのですが、後半は三角関係のもつれ…みたいなメロドラマになってしまうのが残念。
おそらくスタンは恋愛関係になる事で縛られる=服従させられる事を嫌っていたんだと思うし、そうした関係性の変化をもっと見たかったんですけどね。

その他、今となっては珍しい60年代のポップアートが沢山見れたのは興味深かったし、スタン役のローラン・テルジェフ(キリアン・マーフィー似)の怪しいイケメンキャラも印象的。
ラストの『2001年宇宙の旅』を思わす様な悪夢描写も強烈でした。
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