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セクレタリーのsonozyのレビュー・感想・評価

セクレタリー(2002年製作の映画)
4.0
この江口寿史さんのビジュアルが以前から気になっていた本作。

自己認識に葛藤を抱え自傷癖があるリー(マギー・ギレンホール)は精神病院から退院したばかり。婚約中の彼氏ピーター(ジェレミー・デイヴィス)との関係もちょっと不思議。

リーは、たまたまゴミ箱で見つけた求人情報で秘書の仕事に惹かれ、エドワード(ジェームズ・スペイダー)の弁護士事務所を訪ね無事採用される。

エドワードは完璧主義で、支配欲も強く、リーに対して陰湿な態度を取るが、実は彼も内面的に葛藤を抱え、感情表現がうまく出来ない様子が見て取れる。

それぞれこじらせた二人だが、SM的に支配しながら屈辱感も感じているピーター、支配されることで安心感を感じ自傷行為から遠のくリー、相互補完的な関係は、互いの愛情を目覚めさせていく。

エドワード役のジェームズ・スペイダーもハマり役ですが、父親への複雑な感情、婚約者ピーターとの距離感、そしてピーターによって、精神的にも性的にも解放されていくリーを演じたマギー・ギレンホールの演技が素晴らしく、とってもキュート。

SMがつなぐ、心に痛みを抱えた二人の倒錯純愛ストーリー。最高でした。
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