MCU「じゃない方」のキャプテン・アメリカ。
邦題(副題)は「鉤十字(実際の表記はハーケンクロイツ記号)帝国の野望」とか「レッド・スカルの野望」とか、紆余曲折してるそうですが、一応今は「レッド・スカルの野望」が最新版の模様。
いやー……MCUと比べちゃいけないのかも知れませんが、へっぽこ過ぎですよねこれ……。
製作年的にティム・バートンのバットマンへの便乗的な企画なのかなーと思うんですが、予算はそれなりに付いてるっぽいのになんかもう全体的にもたもたしててB級感、というか'80年代ビデオスルー映画感が凄いです。
スーパーヒーロー映画なのにキャップは「なんか通常人よりちょっとだけ強い」くらいの描写で、全体的なノリや流れは完全に「観光映画兼用のB級アクション映画」って雰囲気ですし(なんやですのんそのちょっとオシャレなキャップのファッション)、カーチェイスなんかもあったりするものの「キャップとヒロインが窮屈そうに乗るフィアットを悪役が乗ったBMWのバイクやら何台ものポルシェ911(いいの乗ってんな君ら)やらが追い付かないようにゆっくり追いかける」というスピード感の無さ。あれ多分普通にレンタカーかなんかで間違っても傷を付けるわけにはいかなかったとかなんだろうなあ……。
最後のラスボスとの対決も、前述の通りキャップは「なんかちょっと強い」くらいなので普通に普通の格闘アクションですし、ラストも「えっ?それでいいの??」って感じのあっさり加減。爆弾どうなったんでしょうねあれ。
キャップに救出される側の米大統領の方がよっぽどヒロイックに活躍してるくらいで、なんかほんともっさりしてて煮え切らない、スーパーヒーロー映画なのに全然スーパーな感じのしない映画を観たって感じでした……構成もアレですし。
90分くらいしかない映画なのに1/3もそこに尺取る必要ある……??
……とはいえ、なんだか愛せてしまうユルさの映画のような気もしますので、もしもそういうのを嫌いでなければ機会があれば是非観てみてほしい一本でもあったりします。楽しいですよ。