あしたか

ハロー!?ゴーストのあしたかのレビュー・感想・評価

ハロー!?ゴースト(2010年製作の映画)
4.7
[再鑑賞]


[あらすじ]
孤児の青年は自殺を繰り返すが死にきれない日々を送っていた。ある時、睡眠薬自殺未遂から目覚めた青年の前に、4人の幽霊たちが現れた。彼らを成仏させるため、青年は幽霊たちの願いを叶えるべく行動を始めるが…。


号泣必至。初めて見た時は死ぬんじゃないかってくらい泣いた。一周回って生きようと思った。映画人生で一番泣いた作品かもしれない。

太っちょ喫煙者、泣き虫美女、エロおやじ、子供の4人の幽霊。彼らの様々な願いを叶える為に奔走するというのが筋書き。幽霊が主人公に憑依するという設定なので、チャ・テヒョンが1人5役を演じることになる。彼の顔芸や1人漫才は地味に笑わせてくれる。

一つ一つのエピソードは弱く、なんならオチもないので「これは一体何をしているんだ?」と思ってしまうところだが、それすらも壮大な伏線だったことには驚くほかない。

太っちょ喫煙者との会話の中にあった「家族を持つと何倍も疲れるが、それと同じくらい元気が出る」という台詞はこの作品のテーマに繋がる象徴的なものだ。

この映画の最大の見所としては、待っているオチが極めて・果てしなく感動的ということ。そこに至るまではなんて事ないストーリーだし、なんなら少々退屈だった気さえするが、最後がとにかく素晴らしいので全てが帳消しになる。なんという脚本の力か。伏線回収が見事だし、それに泣かされる。
ネタバレ無しで解説するのが難しい、オチのパワー一点突破型の映画。必見である。
あしたか

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