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吸血鬼ノスフェラトゥのENDOのレビュー・感想・評価

吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年製作の映画)
4.5
乙女の命を賭けた献身。寓話だが、当時のドイツの世相の不穏さと相まって偶像化したペストの化身のノスフェラトゥが恐ろしい…喪服で棺を担ぎ大通りを過ぎ行く町人達が一斉に不動産屋ノックを追いかけ、投石し、葦の草原の案山子を引き抜いて引き千切る集団心理こそ最もおぞましい瞬間であった。ノスフェラトゥが船で廃城に入るシーンは絵画的美しさだが、あんなに土の詰まったデカイ棺を抱えて歩いているのは微笑ましい。
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